18.誤差

ようやく、まずまず安定した調合と焼成曲線が見つかって、
必要な原料をたくさん仕入れて、調合しました。

これで、やっと結晶釉に絞って創作活動ができる!と思っていたのですが、
人生、そんなに甘くはありませんよね~

原料の仕入れのロットが違うと、成分に誤差が生じるんです。

同じ調合で、同じ焼成曲線で焼いているのに、結晶が出ない。。。
これじゃぁ、出来損ないの透明釉じゃんー!!っていう事件が起きたのです。

おそらく、原因は、酸化亜鉛。
結晶釉は、キラキラのもとになる酸化亜鉛を、約25%も入れるんです。
その酸化亜鉛が、実験で使っていたのよりも、白い。

きっとこれに違いない!!と思って、メーカーさんに問い合わせてみたものの、
「誤差の範囲ですから…」という返事。

確かに、一般的には、その程度のことなのだと思うんです。
でも、結晶釉にとっては重大問題。
しかも、30キロも買ったのに、どうしよう~ですよ。

でも、仕方がないので、別のメーカーから買ってみました。
恐る恐る10キロ程度。
だって、けっこう高いですからね、酸化亜鉛ww

綺麗なクリーム色の酸化亜鉛が届きました。
これなら大丈夫なはず。。。。

またまた恐る恐る窯を開けると、
今度は綺麗な結晶が出ていました。

実は、これには、後日談があって…

(つづく・・・)

2020年02月26日